日本市場レポート:日経平均が890円高と3日ぶり反発、米金利低下と韓国株急伸が追い風に(2026年8月20日)

Daily Market News

サマリー

8月20日の東京株式市場で日経平均株価は3営業日ぶりに反発し、前日比890円37銭(+1.36%)高の66,216.79円で取引を終えた。米財務省が長期国債の買い入れ消却(バイバック)を拡大すると発表したことを受けて日米の長期金利が低下し、前日大きく売り込まれたAI・半導体関連株を中心に幅広い銘柄に買い戻しが入った。半導体株比率の高い韓国総合株価指数(KOSPI)が急伸したことも投資家心理の追い風となり、上げ幅は一時1,000円近くに達する場面もあった。TOPIXも前日比47.42ポイント(+1.18%)高の4,059.73と反発している。

主要指数(8月20日終値)

  • 日経平均株価:66,216.79円(前日比+890.37円、+1.36%)
  • TOPIX:4,059.73pt(前日比+47.42pt、+1.18%)
  • 始値:65,732.79円/高値:66,325.32円/安値:65,652.25円
  • 東証プライム市場の売買高:22億5,115万株、売買代金:8兆6,034億円
  • 値上がり銘柄はプライム市場全体の84.8%、値下がりは13.1%にとどまった
  • 日経平均構成銘柄の騰落数:値上がり182銘柄、値下がり42銘柄、変わらず1銘柄

前日までの3営業日で日経平均は計約3,900円下落していたため、自律反発を狙った買いも入りやすい地合いだった。

反発の背景:米財務省の異例の対応

前日19日の米国株式市場では、米財務省が流動性支援を目的とした長期国債(残存期間10年超)の買い入れ消却の1回あたり上限額を、従来の20億ドルから少なくとも40億ドルへ倍増すると発表。これを受けて前日に19年ぶりの高水準(一時5.33%)をつけていた米30年債利回りが急低下し、株式市場に安心感が広がった。ダウ平均は119.65ドル高、S&P500は+0.21%、ナスダック総合は+0.16%とそれぞれ反発し、3営業日続落から抜け出していた。

もっとも、終盤にかけて公表された7月分のFOMC議事要旨で、参加者からインフレが鈍化しなかった場合の追加利上げの必要性が指摘され、米国株の上値は伸び悩んだ経緯もある。

個別銘柄:AI・半導体の主力株が押し上げの中心に

日経平均への寄与度上位(押し上げ要因)

  • ソフトバンクグループ〈9984〉:1銘柄で日経平均を約159円押し上げ、寄与度トップ
  • ファーストリテイリング〈9983〉
  • アドバンテスト〈6857〉
  • キオクシアホールディングス〈285A〉
  • リクルートホールディングス〈6098〉

前日19日に大幅安となった主力株への買い戻しが先行する形となった。

寄与度下位(押し下げ要因)

  • 東京エレクトロン〈8035〉:1銘柄で日経平均を約100円押し下げ、寄与度下位トップ
  • イビデン〈4062〉
  • 京セラ〈6971〉
  • 村田製作所〈6981〉
  • レーザーテック〈6920〉

半導体製造装置関連の一角には売りが続き、指数の上値を抑える要因となった。全体としては買いが優勢だったものの、半導体セクター内でも銘柄選別の動きがみられた一日だった。

業種別動向

東証33業種では輸送用機器、電気・ガス業、医薬品などが上昇した一方、鉄鋼、銀行業、保険業などは下落した。長期金利の低下を受けて、これまで金利上昇の逆風を受けていたグロース株・ハイテク株全般に買いが向かった半面、金利低下がマイナスに働きやすい銀行・保険などの金融セクターには利益確定売りが出た。自動車株にも「売られすぎ」からの買い戻しが広がっており、円安一服・米金利低下を受けた見直し買いが入った。

新興市場・韓国市場との連動

東証グロース市場は値上がり優勢の展開となり、値上がり銘柄数480に対し値下がり銘柄数82と大幅に上回った。個別ではmonoAI technology〈5240〉、ティアフォー〈593A〉がストップ高、Schoo〈264A〉も一時ストップ高となるなど値を飛ばした。JSH〈150A〉、Heartseed〈219A〉、ドリコム〈3793〉、シャノン〈3976〉、シェアリングテクノロジー〈3989〉など15銘柄が年初来高値を更新している。

半導体株比率の高い韓国総合株価指数(KOSPI)は、株主還元策を巡る報道等を背景に急伸し、東京市場の投資家心理を後押しした。半導体・AI関連というテーマで日韓の株式市場が連動する構図が改めて確認された一日だった。

為替・金利:ドル安・円高、長期金利は低下

外国為替市場ではドルが対円で158円台前半まで下落(円高方向)した。米国債買い戻し枠の拡大発表を受けたドル売りが背景にある。国内の長期金利(新発10年物国債利回り)も、前日の高水準から低下し、株式市場への追い風となった。

来週にかけての注目点

米財務省による国債買い戻し拡大の効果が持続するか、そして22日に予定されるジャクソンホール会議でのパウエルFRB議長講演の内容が、当面の相場の方向性を左右する最大の焦点となりそうだ。半導体製造装置関連の一角には引き続き戻り売りが出やすく、AI・半導体テーマ内での銘柄選別が続く可能性がある。中東情勢や日銀の金融政策スタンスも、引き続き相場の変数として意識される。


本レポートは2026年8月20日時点の報道・市場データに基づいて作成しています。投資判断は自己責任で行い、必要に応じて金融専門家にご相談ください。

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