サマリー
8月31日の東京株式市場で日経平均株価は小反落し、前週末比93円63銭(-0.14%)安の66,311.93円で取引を終えた。前週末28日の米国市場でジャクソンホール会議でのウォーシュFRB議長講演を受けて9月の米利上げ観測が強まり、米長期金利上昇・半導体株安(SOX指数大幅下落)となった流れを受け、東京市場でも朝方から売りが先行。
日経平均は取引開始直後に64,832.10円まで下落し、下げ幅は一時1,500円を超え、取引時間中としては8月25日以来4営業日ぶりに心理的節目の65,000円を割り込む場面もあった。
しかし急ピッチの下げに対する反動から押し目買いが入り、朝安の韓国総合株価指数(KOSPI)が持ち直したことも支えとなって、大引けにかけて下げ幅を大幅に縮小。この日の高値圏で取引を終えた。TOPIX(東証株価指数)は前週末比9.58ポイント(+0.23%)高の4,156.29と8営業日続伸している。
主要指数(8月31日終値)
| 指数 | 終値 | 前週末比 |
|---|---|---|
| 日経平均株価 | 66,311.93円 | -93.63円(-0.14%) |
| TOPIX | 4,156.29pt | +9.58pt(+0.23%) |
- 寄り付き:65,668.51円(-737.05円)
- 日中安値:64,832.10円(取引開始直後)
- 出来高:26億7,487万株、売買代金:9兆3,583億円(前日比増加)
- 東証プライム市場の値上がり比率:57%、値下がり比率:41%
米長期金利上昇・半導体株安の背景
前週末28日の米国市場では、ダウ工業株30種平均が9.45ドル安の53,559.99ドル、ナスダック総合が138.92ポイント安の26,402.43とそろって反落した。ジャクソンホール会議でウォーシュFRB議長が「インフレに鈍化が見られず、FRBが政策でインフレ対処に焦点を当てるべきだ」と主張したことが一時的に信頼回復につながり買われる場面もあったが、終盤にかけてハイテク株中心に利上げ警戒から売られて取引を終えた。この流れを受けてフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)が大幅下落し、31日の東京市場でも主力ハイテク株を中心とした下げが全体の重荷となった。
日経平均寄与度:押し上げ・押し下げ上位銘柄
押し上げ上位
| 順位 | 銘柄 | コード | コメント |
|---|---|---|---|
| 1 | ファーストリテイリング | 9983 | 値がさ株として指数を押し上げ |
| 2 | キオクシアホールディングス | 285A | 前日までの下落から一転して買い戻し |
| 3 | リクルートホールディングス | 6098 | サービス業セクターの上昇を牽引 |
| 4 | フジクラ | 5803 | データセンター関連として買い戻し |
| 5 | ソフトバンクグループ | 9984 | 朝安からの反発が寄与 |
押し下げ上位
| 順位 | 銘柄 | コード | コメント |
|---|---|---|---|
| 1 | アドバンテスト | 6857 | 米SOX指数急落を受け寄与度下位トップ。TDKと2銘柄で約398円押し下げ |
| 2 | TDK | 6762 | 半導体関連として売り優勢 |
| 3 | 村田製作所 | 6981 | 電子部品セクターの一角も軟調 |
| 4 | レーザーテック | 6920 | 半導体検査装置関連も下落 |
| 5 | 中外製薬 | 4519 | 医薬品セクターの一角も軟調 |
前引け時点ではアドバンテスト・東京エレクトロンの2銘柄で日経平均を約721円押し下げていたが、大引けにかけて半導体株にも押し目買いが入り、下押し圧力は縮小した。日経平均構成銘柄の騰落数は、値上がり131銘柄、値下がり91銘柄、変わらず3銘柄となっている。
業種別動向
東証33業種では電気・ガス業、鉱業、石油・石炭製品、サービス業、ガラス・土石製品などが上昇した一方、空運業、証券業、海運業、機械、不動産業などが下落した。
東証プライム市場:値上がり率上位銘柄
| 順位 | 銘柄 | コード | 株価 | 前日比 | 材料 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 壱番屋 | 7630 | 1,091円 | +150円(+15.94%) | 株式非公開化を巡る一部報道を受け急騰 |
| 2 | クオンツ総研ホールディングス | 9552 | 1,211円 | +105円 | – |
壱番屋(カレーハウスCoCo壱番屋を展開する外食チェーン)は、株式非公開化を巡る一部報道を受けて急騰し、東証プライム市場の値上がり率1位となった。
東証スタンダード市場・グロース市場
東証スタンダード市場は弱含みで推移し、スタンダードTOP20指数も軟調だった(出来高5億1,631万株)。東証グロース市場はグロース250指数・グロースCore指数がともに下落し、プライム市場対比でも軟調な一日となった。
韓国市場との連動
朝安で始まった韓国総合株価指数(KOSPI)が持ち直しの動きを強めたことも、東京市場での短期筋による先物への買い戻しを誘い、日経平均が大引けにかけて下げ幅を縮める一因となった。半導体関連というテーマで日韓市場が連動する構図が改めて確認された一日だった。
為替市場
前週末28日の米国市場でウォーシュFRB議長の発言を受けて米金利先高観が意識され、ドルは対円で堅調に推移したとみられる(USD/JPY=159.65近辺で推移)。31日の東京市場では、日米の長期金利上昇(2.941%|10年債)が株式市場の重荷となる一方、為替市場では円安基調が続いている可能性がある。
来週にかけての注目点
9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けた利上げ観測の強弱が、引き続き相場の最大の変数となる。半導体・AI関連株については、前週末の米SOX指数急落からの戻りが本格化するか、あるいは戻り待ちの売りが続くかが焦点となりそうだ。急ピッチな下げに対する自律反発の動きが続くかどうかも注視したい。
本レポートは2026年8月31日時点の報道・市場データに基づいて作成しています。個別銘柄への言及は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。投資判断は自己責任で行い、必要に応じて金融専門家にご相談ください。






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