日本市場レポート:日経平均が273円高と反発、米ソフトウエア株高でSaaS関連物色広がる(2026年8月28日)

Daily Market News

サマリー

8月28日の東京株式市場で日経平均株価は反発し、前日比273円58銭(+0.41%)高の66,405.56円で取引を終えた。前日27日の米国市場でエヌビディア・セールスフォースの好決算を受け主要3指数がそろって上昇した流れを引き継ぎ、東京市場でも人工知能(AI)・半導体関連やソフトウエア関連株が物色された。日経平均の上げ幅は一時700円を超え66,842.82円まで上昇する場面もあったが、この日の夜(日本時間29日未明)に予定される米ジャクソンホール会議でのウォーシュFRB議長講演を前に様子見姿勢が強まり、後場にかけて上げ幅を縮めた。TOPIX(東証株価指数)は前日比29.49ポイント(+0.72%)高の4,146.71と7営業日続伸している。

主要指数(8月28日終値)

指数終値前日比
日経平均株価66,405.56円+273.58円(+0.41%)
TOPIX4,146.71pt+29.49pt(+0.72%)
  • 始値:66,104.49円/高値:66,842.82円/安値:66,012.20円
  • 東証プライム市場の売買高:21億7,795万株、売買代金:8兆1,223億円
  • 日経平均構成銘柄の騰落数:値上がり146銘柄、値下がり74銘柄、変わらず5銘柄
  • 時価総額(普通株式ベース):プライム13,763,154億円

米国株高の背景:エヌビディア・セールスフォースの好決算

前日27日の米国市場では、ダウ工業株30種平均が105.56ドル高の53,569.44ドルと反発し、S&P500・ナスダック総合も上昇して終えた。米国時間26日夕に四半期決算を発表したエヌビディア(NVDA)が急反発し、同じく26日夕に決算を発表したセールスフォース(CRM)は2割を超える急騰となった。雇用関連指標の強さもダウ平均を押し上げる要因となった。米市場での半導体とソフトウエア株高を受け、28日の東京市場でもアドバンテスト、TDK、太陽誘電のほか、NEC、富士通、野村総合研究所など関連銘柄が買われた。

日経平均寄与度:押し上げ・押し下げ上位銘柄

押し上げ上位

順位銘柄コード株価前日比寄与度
1アドバンテスト685735,270円+660円+159.30
2リクルートホールディングス609817,800円+830円+83.47
3東京エレクトロン803556,230円+230円+23.13
4コナミグループ976622,280円+545円+18.27
5TDK67623,112円+35円+17.60
6KDDI94332,922円+41.5円+16.69
7太陽誘電69769,244円+344円+11.53
8トレンドマイクロ47046,050円+339円+11.36
9ソニーグループ67583,928円+58円+9.72
10任天堂79748,993円+265円+8.88

アドバンテスト・リクルートホールディングスの2銘柄だけで日経平均を約242円押し上げた。リクルートホールディングスは株式分割考慮後の上場来高値を連日で更新している。

押し下げ上位

順位銘柄コード株価前日比寄与度
1キオクシアホールディングス285A47,900円-4,600円-107.94
2フジクラ58035,340円-160円-32.18
3ソフトバンクグループ99845,161円-39円-31.38
4イビデン406220,175円-370円-24.81
5ファーストリテイリング998371,260円-280円-22.53
6住友電気工業58022,180円-75円-10.06
7京セラ69713,625円-24円-6.44

キオクシアホールディングスは前日比-8.76%と大幅安となり、押し下げ寄与度トップとなった。半導体・AI関連株7銘柄のうち、東京エレクトロン・アドバンテスト・村田製作所・JX金属の4銘柄が上昇した一方、キオクシアホールディングスとフジクラが下落、SUMCOは前日比変わらずと、テーマ内での明暗が分かれた。

業種別動向

東証33業種では、サービス業、海運業、その他製品などが上昇した一方、非鉄金属、ガラス・土石製品、その他金融などが下落した。ソフトウエア関連が物色されたことでサービス業が上昇業種のトップとなった。個別ではオービックビジネスコンサルタントが国内証券の目標株価引き上げを受け一時+5%となるなど、ソフトウエア関連の物色が目立った。株探の注目テーマランキングでは「SaaS」が19位にランクインし、米セールスフォースの好決算を受けた見直し機運の高まりが指摘されている。

東証プライム市場:話題株・注目銘柄

  • NEC、富士通、野村総合研究所:米ソフトウエア株高を受けて関連銘柄として買われた
  • オービックビジネスコンサルタント:ゴールドマン・サックスが目標株価を引き上げ、一時+5%
  • セブン&アイ・ホールディングス:この日は軟調
  • 三陽商会:3〜8月期が一転最終赤字に転落したと発表、最大45億円の自社株買いも実施すると公表

東証グロース市場:グロース250が7連騰、3カ月ぶり高値

東証グロース市場250指数はこの日続伸し、3カ月ぶりの高値水準に達した。内需株やソフトウエア関連株への見直し買いが指数を押し上げた。TOPIXの7連騰と歩調を合わせる形で、新興市場でも底堅い動きが続いている。

ストップ高・ストップ安銘柄

この日のストップ高は14銘柄、ストップ安は0銘柄だった。

話題株ピックアップ(夕刊)

ティアフォー、オンコリスバイオファーマ、リミックスポイントなどが夕刊の話題株として取り上げられた。このほか、DyDo、スズケン、ミツウロコグループホールディングスなども話題株入りしている。

ジャクソンホール会議を前に様子見姿勢

日経平均は前場中盤にプラス圏を回復し、後場には一時66,400円台まで上げ幅を広げる場面もあった。もっとも、この日の夜に予定されるウォーシュFRB議長のジャクソンホール会議での講演を見極めたいとして、戻り待ちの売りも出やすく、後場は上値の重い展開となった。売買代金も低調で、様子見ムードの強い一日だった。

為替市場

外国為替市場では、前日27日の米国市場で主要3指数がそろって上昇したことを受け、リスク選好的な範囲でドル円は方向感を探る展開となった。米長期金利の動向とジャクソンホール会議でのFRB議長講演を控え、積極的な持ち高構築は手控えられた。

アジア市場

前日の米ハイテク株高の流れを受け、アジア市場でも半導体関連株を中心に堅調な地合いが続いているとみられる。もっとも、ジャクソンホール会議でのウォーシュ議長講演を控え、地域全体で様子見姿勢もうかがえる。

来週にかけての注目点

最大の焦点は日本時間29日未明に予定されるウォーシュFRB議長のジャクソンホール会議での講演で、金融政策の先行きに関する発言が金利・為替・株式市場に影響を与える可能性がある。半導体・AI関連テーマの中でも、メモリ関連(キオクシアホールディングス)と製造装置・電子部品関連(東京エレクトロン、アドバンテストなど)とで明暗が分かれる展開が続いており、テーマ内での銘柄選別が引き続き注目される。米ソフトウエア株高を受けた国内SaaS関連への物色が持続するかも焦点となりそうだ。


本レポートは2026年8月28日時点の報道・市場データに基づいて作成しています。個別銘柄への言及は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。投資判断は自己責任で行い、必要に応じて金融専門家にご相談ください。

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