米国市場レポート:中東情勢悪化とISM製造業指数の予想下振れで3指数そろって続落(2026年9月1日、米国時間)

Daily Market News

サマリー

9月1日(火)のニューヨーク株式市場は主要3指数がそろって続落し、3営業日続落となった。前週末30日に米軍がイランへの攻撃を発表したことを受けた中東情勢の悪化懸念に加え、この日発表された8月のISM製造業景気指数が市場予想を下回ったことが重荷となった。原油価格の上昇に伴う長期金利の上昇も、株式市場の重荷となっている。8月の月間ベースでは主要3指数がプラスで終えており、歴史的に株価が下落しやすいとされる9月相場入りとなった。

主要指数(9月1日終値、米国時間)

指数終値前日比
ダウ工業株30種平均52,766ドル-419.90ドル(-0.79%)
S&P5007,631-55.14(-0.72%)
ナスダック総合指数26,099-271.89(-1.03%)
  • 8月ISM製造業景気指数:54.6(市場予想55.2を下回る)
  • WTI原油先物:上昇(中東情勢を受けた供給懸念)

中東情勢の悪化とISM指数の下振れが重荷に

前週末30日、米軍がイランへの攻撃開始を発表したことを受け、原油価格が大きく上昇。これに伴い国債利回りが上昇し、株式市場の重荷となる流れが継続している。ダウ平均は寄り付き直後の102ドル安から下落幅を一時拡大し、日本時間3時46分には494ドル安まで下落する場面もあった。その後は横ばい圏で推移し、最終的に-419.90ドル程度の下げで取引を終えた。

この日発表された8月のISM製造業景気指数は54.6となり、市場予想(55.2)を下回った。製造業の景況感が予想ほど強くなかったことで、景気減速への警戒感がやや強まった。歴史的に9月は主要株価指数が下落しやすい月として知られており、夏休みから復帰した投資家によるポートフォリオ調整の動きが上値を抑えている面もあるとみられる。

8月月間では底堅さを維持

前日31日までのデータでは、8月月間でダウ平均が1.34%高と5カ月続伸、ナスダック総合指数も3.93%高と3カ月ぶりに反発しており、AI関連銘柄への買いが月間を通じて相場を支えていた。9月に入り、季節的なアノマリーへの警戒と地政学リスクの高まりが重なり、いったん調整局面を迎えている。

GAFAM(大型ハイテク5社)の動き

銘柄コード終値前日比
アップルAAPL325.13ドル+8.28(+2.61%)
マイクロソフトMSFT501.02ドル-6.27(-1.23%)
アルファベット(Class A)GOOGL335.02ドル-4.33(-1.27%)
アルファベット(Class C)GOOG332.03ドル-3.38(-1.00%)
アマゾン・ドット・コムAMZN254.92ドル-4.85(-1.86%)
メタ・プラットフォームズ(Class A)META578.54ドル+6.20(+1.08%)

GAFAM5社の反応は分かれた。アップルが+2.61%と際立って上昇した一方、アマゾン(-1.86%)、アルファベット(-1.00〜1.27%)、マイクロソフト(-1.23%)は下落した。メタ・プラットフォームズは+1.08%とプラスを維持している。相場全体が中東情勢懸念とISM指数下振れを受けて軟調ななか、アップルが個別材料(製品戦略や需要期待)を背景に相場全体の流れとは逆行する形で買われた点が特徴的だった。

指数寄与度:半導体・AI関連への売りが目立つ

時価総額上位30銘柄のデータによると、エヌビディア(NVDA)が-1.51%、マイクロン・テクノロジー(MU)が-2.63%、AMDが-2.36%、オラクル(ORCL)が-5.23%、パランティア・テクノロジーズ(PLTR)が-3.46%と、AI・半導体関連の主力株が軒並み下落した。特にオラクルの-5.23%は時価総額上位30銘柄の中でも下落率トップとなっている。テスラ(TSLA)も-3.22%と大きく下落した。

一方、エネルギー関連はシェブロン(CVX)が+2.38%、エクソンモービル(XOM)が+2.23%とそろって上昇し、原油高の恩恵を受けた。ヘルスケア関連もイーライリリー(LLY)+0.28%、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)+2.00%、アッヴィ(ABBV)+1.39%とディフェンシブ性を意識した買いが入った。

個別銘柄の動き

  • オラクル(ORCL):-5.23%と大幅安、時価総額上位30銘柄の中で最大の下落率
  • パランティア・テクノロジーズ(PLTR):-3.46%、AI関連の当日売り材料の一角
  • テスラ(TSLA):-3.22%、前日の急伸から一転して大幅安
  • エクソンモービル(XOM)、シェブロン(CVX):原油高を受けそれぞれ+2.23%、+2.38%
  • ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ):+2.00%、ディフェンシブ銘柄として買われる

来週にかけての注目点

市場の関心は週末に発表される8月の米雇用統計に向かっている。9月中旬のFOMC(連邦公開市場委員会)に向けた政策金利の見通しを占う上で、労働市場の需給・景況感を示す指標が引き続き注目される。中東情勢の展開とそれに伴う原油価格の動向、9月相場特有の季節性(歴史的に株価が下落しやすい月)が相場の重荷となるかどうかも焦点となりそうだ。


本レポートは2026年9月1日(米国時間)の取引終了時点の報道・市場データに基づいて作成しています。投資判断は自己責任で行い、必要に応じて金融専門家にご相談ください。

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