サマリー
8月24日の東京株式市場で日経平均株価は続落し、前週末比488円27銭(-0.74%)安の65,528.09円で取引を終えた。下げ幅は一時500円を超える場面もあった。前週末21日の米国市場で半導体株が下落した流れに加え、この日の韓国市場でも半導体株比率の高いKOSPIが軟調に推移したことが重荷となり、東京市場でも関連銘柄に売りが広がった。日米の長期金利上昇を背景にPER(株価収益率)の高いAI・半導体関連株の割高感が意識されたことも、指数の下押し要因となった。一方でTOPIX(東証株価指数)は3営業日続伸し、値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を上回るなど、指数の弱さと市場全体の実勢には乖離がみられた。
主要指数(8月24日終値)
- 日経平均株価:65,528.09円(前週末比-488.27円、-0.74%)
- TOPIX:4,073.29pt(前週末比+6.00pt、+0.15%)
- JPXプライム150指数:1,700.69pt(前週末比+4.18pt、+0.25%)
- 午前終値:65,968.71円(前週末比-47.65円、-0.07%)
- 日中安値:65,470.95円(午後3時6分、-545.41円)
- 東証プライム市場の売買高:18億8,234万株、売買代金:7兆636億円(5月1日以来、約3カ月半ぶりの8兆円割れ)
- 東証プライム市場の値上がり銘柄数:843、値下がり銘柄数:662、変わらず:51
日経平均は下げ渋って上昇する場面もあった。チャート上で下値支持と意識されていた25日移動平均線(65,600円近辺)付近では押し目買いも入り、朝方には一時200円あまり上昇する場面もあった。主要企業の決算が総じて好調との受け止めも下支えとなったが、後場に入り様子見姿勢が強まるなかで下げ幅を拡大した。
下落の背景:日米の長期金利上昇とAI・半導体株の割高感
前週末21日の米国市場では、ダウ平均が517.80ドル高の53,277.01ドル、ナスダック総合も113.29ポイント高の26,180.46と反発したものの、良好な小売決算・経済指標を好感する一方で、金利上昇の影響を受けやすい半導体関連株には軟調な動きがみられていた。この流れを受けて、24日の東京市場でも寄り付き直後から人工知能(AI)・半導体関連銘柄に売りが先行した。
日米の長期金利は上昇傾向が目立っている。中東情勢の不透明感を受けた原油価格の高止まりや、国内の財政拡張への懸念などが背景にある。金利の上昇は、高PER銘柄が多いAI・半導体関連株の相対的な割高感を意識させやすい。
韓国株安が追い打ち
24日の韓国株式市場でメモリー株の影響が大きい韓国総合株価指数(KOSPI)が下落したことも、東京市場の重荷となった。半導体メモリー関連としてキオクシアホールディングス〈285A〉が韓国株安と歩調を合わせる形で下げ足を速め、日経平均の押し下げ要因となった。
日経平均寄与度:押し上げ・押し下げ上位銘柄
押し下げ上位
| 順位 | 銘柄 | コード | 寄与度(円) | コメント |
|---|---|---|---|---|
| 1 | アドバンテスト | 6857 | -337.9 | 寄与度トップ、PER高水準への割高感が意識され売り優勢 |
| 2 | ソフトバンクグループ | 9984 | -225.27 | アーム株安、傘下オープンAIの成長鈍化観測、金利上昇に伴う利払い負担増という「三重苦」が意識される |
| 3 | キオクシアホールディングス | 285A | -79.55 | 韓国KOSPI安と連動し下げ足速める |
| 4 | ファーストリテイリング | 9983 | -53.9 | 値がさ株として指数を押し下げ |
| 5 | フジクラ | 5803 | -53.1 | 非鉄金属・電線関連に戻り売り |
押し上げ上位
| 順位 | 銘柄 | コード | 寄与度(円) | コメント |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 東京エレクトロン | 8035 | +86.49 | 半導体製造装置株の一角に買い戻し |
| 2 | リクルートホールディングス | 6098 | +61.85 | サービス業セクターの上昇を牽引 |
| 3 | 豊田通商 | 8015 | +13.78 | 商社株の一角も堅調 |
| 4 | 日立建機 | 6305 | +12.10 | 建設機械セクターの上昇を牽引 |
| 5 | 住友金属鉱山 | 5713 | +11.98 | 資源・非鉄金属株として物色継続 |
ソフトバンクグループについては、日経CNBCが「三重苦」という表現で解説しており、アームの株安、傘下のオープンAIの成長鈍化観測、そして金利上昇に伴う利払い負担の増加が同時に重荷となっている点が指摘されている。
業種別動向
東証33業種のうち20業種が値上がりし、13業種が値下がりした。値上がり上位はサービス業、建設業、その他製品、卸売業。個別ではリクルートホールディングス〈6098〉などサービス株、大成建設〈1801〉・大林組〈1802〉などの建設株、アシックス〈7936〉・任天堂〈7974〉などその他製品株が上昇した。
値下がり上位は鉱業、情報・通信業、保険業。INPEX〈1605〉・石油資源開発〈1662〉などの鉱業株、メルカリ〈4385〉・ソフトバンクグループ〈9984〉などの情報通信株、SOMPOホールディングス〈8630〉・東京海上ホールディングス〈8766〉などの保険株が下落した。このほか、ニッスイ〈1332〉・Umios〈1333〉などの水産農林株、AGC〈5201〉・日本特殊陶業〈5333〉などのガラス土石株、古河電気工業〈5801〉・フジクラ〈5803〉などの非鉄金属株、三菱UFJフィナンシャル・グループ〈8306〉・三井住友フィナンシャルグループ〈8316〉などの銀行株、東京電力ホールディングス〈9501〉・関西電力〈9503〉などの電気ガス株も軟調だった。
個別ではFIG〈4392〉、キオクシアホールディングス〈285A〉、ips〈4390〉、GMOインターネットグループ〈4784〉、イワキポンプ〈6237〉が下落した半面、松屋〈8237〉、東洋エンジニアリング〈6330〉、住友金属鉱山〈5713〉、日立建機〈6305〉、トーメンデバイス〈2737〉などが高かった。値上がり率プライムでは東洋エンジニアリング+8.29%、住友金属鉱山+8.27%、日立建機+7.07%、トーメンデバイス+6.53%、住友重機械工業+6.48%が上位に並んだ。
為替市場
外国為替市場でドル円は158円90銭前後で推移し、朝方には158円73銭まで下落する場面もあった。
来週にかけての注目点
今週は米半導体大手エヌビディアの決算発表と、米連邦準備理事会(FRB)のウォーシュ議長によるジャクソンホール会議での講演を控えている。市場では重要イベントを前に、個人投資家・機関投資家とも様子見姿勢が強いとの声が聞かれる(三井住友DSアセットマネジメント)。テクニカル分析では、日経平均が7月29日の安値(60,448円)を下回るようだと8月14日以降の下げの流れが継続する公算が指摘される一方、6月22日の高値(72,831円)を目指す展開になるには、8月19日の安値(65,133円)での下値堅さが条件になるとの見方も出ている(テクニカルアナリスト・伊藤智洋氏)。AI・半導体関連は中長期的には強気の見方が多いものの、目先は方向感に乏しい展開が続く可能性がある。
本レポートは2026年8月24日時点の報道・市場データに基づいて作成しています。個別銘柄への言及は情報提供を目的としたものであり、投資勧誘を意図するものではありません。投資判断は自己責任で行い、必要に応じて金融専門家にご相談ください。






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